婦人科で「ホルモン補充療法、始めてみましょうか」と言われた日のこと。
帰りの電車の中で、ふと思ったんです。
「じゃあ、今使ってるフェムケア用品って……続けていいの?」
聞きたかったけど、診察の最後にその質問を切り出せなかった。——そういう方、少なくないと思います。
結論:ホルモン補充療法(HRT)中でも、ホルモン成分を含まないフェムケア用品は併用できます。
HRTは全身のホルモンバランスを整える医療行為、フェムケアは膣やデリケートゾーンを局所的にケアするセルフケアです。役割が異なるため、併用は「競合」ではなく「補完」の関係になります。ただし、ホルモンフリーの製品を選ぶこと、主治医に使用を伝えることが条件です。
HRTだけではカバーしきれない部分を、セルフケアで補う。この考え方が、少しずつ広がりつつあります。
ただし「何でもOK」ではなくて、注意点がいくつかある。日本女性医学学会が2025年に改訂した『ホルモン補充療法ガイドライン2025年度版』でも、GSM(閉経関連尿路性器症候群)への対応としてセルフケアの重要性が示されています。
この記事では、HRTとフェムケアの両立で押さえておきたいポイントを、サロンでお客様と向き合ってきた経験をまじえてお話しします。
- HRTとフェムケア、そもそも何が違う?
- HRT中でもフェムケアを併用できる理由
- HRTでカバーしきれない「GSM」という悩み
- 併用するとき気をつけたい3つのポイント
- 膣内ケアジェルという選択肢|HRT中の乾燥対策
- 主治医への相談、どう切り出す?
- よくある質問
HRTとフェムケア、そもそも何が違う?
「治療」と「日常ケア」は、役割がまったく違います
HRT(ホルモン補充療法)は、減少した女性ホルモンを薬で補う「医療行為」。フェムケアは、デリケートゾーンや膣内を日常的に整える「セルフケア」です。この2つはそもそも土俵が違うもので、どちらかを選ぶものではありません。
HRTは医療行為。減少したエストロゲンを補うことで、ホットフラッシュや発汗、骨密度低下といった全身症状に対応します。経口薬、貼り薬、塗り薬など、主治医と相談しながら自分に合った方法を選ぶもの。これは病院でしかできません。
一方、フェムケアは日常のセルフケア。デリケートゾーンの洗浄や保湿、膣内の潤いケアなど、「毎日の暮らしの中で自分の体を整える習慣」のことです。
たとえるなら、こういう感じ。
HRTが「処方された薬を飲むこと」だとしたら、フェムケアは「毎日の歯磨き」。歯医者さんに通っているからといって、歯磨きをやめる人はいませんよね。それと同じで、HRTを始めたからフェムケアが不要になるわけではないんです。
以下の表で、HRTとフェムケアの違いを整理しました。
| 項目 | HRT(ホルモン補充療法) | フェムケア(セルフケア) |
|---|---|---|
| 分類 | 医療行為(医師の処方が必要) | 日常のセルフケア |
| 目的 | エストロゲン補充による全身症状の改善 | デリケートゾーン・膣内の日常的なケア |
| 対象 | ホットフラッシュ、骨密度低下、脂質異常など | 乾燥、ニオイ、かゆみ、膣内環境の維持 |
| 頻度 | 処方スケジュールに沿って継続 | 毎日〜週数回、自分のペースで |
| 併用 | フェムケアとの併用は可能(ホルモンフリー製品を選ぶ) | HRT中でも継続でき、局所ケアを補完する |
HRT中でもフェムケアを併用できる理由
ホルモンを「補う」のと「環境を整える」のは別のアプローチ
「HRTでホルモンを補っているのに、さらにフェムケアって必要なの?」
正直、私も最初はそう思いました。40代に入ってフェムケアを知るまで、”デリケートゾーンのケア”なんて考えたこともなかったくらいですから。
でも、サロンで更年期世代のお客様と話すうちに気づいたことがあります。HRTを始めた方でも、膣の乾燥や外陰部のカサつきが完全にはなくならないというケースがけっこう多いのです。
HRTの効果は「全身」が中心
HRTの主なターゲットは、ホットフラッシュや発汗、骨粗鬆症予防、脂質代謝の改善など、全身的な症状です。更年期障害に対しては総合的に約80%の有効性があるとされており、国際的にも最も有効な治療法と位置づけられています。
ただし、その効果が「局所」に十分に届くかどうかは、別の話。とくに経口薬タイプのHRTでは、膣や外陰部への作用は全身投与の”おまけ”のような立ち位置になりがちです。
フェムケアは「局所」を直接ケアする
フェムケアの役割は、デリケートゾーンや膣内環境にダイレクトに働きかけること。弱酸性の洗浄料で余分な汚れを落とし、保湿ジェルで潤いを補う。これはHRTとまったく違うアプローチです。
健康な膣内はpH3.5〜4.5の弱酸性に保たれていて、乳酸菌による自浄作用が働いています。HRTでホルモンを補っていても、日々の洗浄方法が間違っていたり、保湿をしていなければ、この環境は乱れてしまう。
つまり、HRTとフェムケアは「競合」ではなく「補完」の関係なんです。
HRTでカバーしきれない「GSM」という悩み
閉経後の女性の約50%が何らかの症状を抱えています
「GSM」という言葉、聞いたことはありますか?
正式名称は閉経関連尿路性器症候群(Genitourinary Syndrome of Menopause)。2014年に国際女性性機能学会と米国更年期学会が提唱した、比較的新しい医学用語です。
かつては「萎縮性腟炎」「老人性腟炎」と呼ばれていた症状。名前からして、なんだか「仕方ないもの」みたいに扱われてきた歴史がありました。でも実際には、放っておくと進行する。そして、日常生活の質をじわじわと下げていく。
GSMの3つの症状カテゴリ
性器症状
膣や外陰部の乾燥感、かゆみ、灼熱感、不快なニオイのおりもの、膣のゆるみなど。エストロゲンが減ることで粘膜が薄くなり、バリア機能が低下して起こります。
排尿症状
頻尿、尿意切迫感、尿もれ、繰り返す膀胱炎。尿道周辺の粘膜もエストロゲンの影響を受けるため、閉経後に排尿トラブルが増えるのはこのためです。
性機能症状
性交時の痛み、潤い不足、性感の変化。膣の弾力性が失われ、分泌液が減ることで、パートナーとの関係にも影響が出ることがあります。
日本人女性1万人を対象にした調査(Ohta et al., 2020)では、40代〜90代女性のうち約44.9%がGSMの何らかの症状を訴えたという結果が出ています。約半数。2人に1人です。
この数字を初めて知ったとき、驚きました、正直に言って。サロンで「私だけかと思ってた」とおっしゃるお客様の多さとも、ぴったり重なりました。
HRTはGSMの症状改善にも有効とされていますが、とくに経口投与の場合、膣局所への効果は限定的になることも。2025年改訂の『HRTガイドライン』でも「GSMに対する局所療法」が新たなCQ(クリニカルクエスチョン)として追加されたことからも、全身治療だけでは不十分なケースがあることが見えてきます。
だからこそ、HRTと並行して「局所を直接ケアする」フェムケアが意味を持つわけです。
併用するとき気をつけたい3つのポイント
「やっていいこと」と「確認が必要なこと」を分ける
HRTとフェムケアは併用できる。とはいえ、なんでもかんでも自己判断でOKというわけではありません。ここだけは押さえておいてほしい、3つのポイントがあります。
主治医に「フェムケアしてます」と伝える
これがいちばん大切。HRTの処方をしている主治医に、今使っているフェムケア用品の種類を共有しておくと安心です。とくにエストリオール(女性ホルモン配合)の膣錠を処方されている場合、それと別に膣内ジェルを使っていいかどうかは確認が必要。
「主治医に聞くなんて大げさかな」と思うかもしれませんが、むしろ伝えてくれたほうが医師もありがたいはず。セルフケアの状況がわかれば、治療方針も立てやすくなります。
ホルモン成分フリーのアイテムを選ぶ
HRTで外からホルモンを補充しているのに、フェムケア用品にもホルモン成分が入っていたら、バランスが崩れる可能性があります。フェムケアアイテムはホルモンフリーのものを選ぶのが基本です。
Dr.Dianaのインナーバランスジェルは8つのフリー処方(アルコール・ホルモン・石けん素地・抗生物質・重金属・合成香料・蛍光剤・防腐剤不使用)で、ホルモン成分を含みません。HRT中の方にも安心して使っていただける設計です。
異常を感じたら使用を中止し、受診する
HRT中は体のホルモンバランスが変動しやすい時期。いつもと違うかゆみ、出血、痛みを感じたら、フェムケア用品の使用をいったん止めて主治医に相談してください。
「たぶん大丈夫だろう」で放置しないこと。これだけは、約束です。
この記事はフェムケアに関する一般的な情報提供を目的としたものであり、医療的なアドバイスではありません。HRTの治療内容や併用の可否は、必ず主治医にご確認ください。

「HRTを始めてから、デリケートゾーンのケアはやめたほうがいいと思って、全部ストップしてた」——そうおっしゃる方がいらっしゃいました。でもお話を聞くと、乾燥やかゆみはむしろ悪化していたんです。医療とセルフケアは敵同士じゃない。味方同士なんですよね。
ホルモンフリー・8つのフリー処方
Dr.Diana インナーバランスジェル 2.8ml×10本 ¥11,000(税込)
特許成分ツバメの巣発酵エキス配合|使い切りタイプで衛生的
オンラインショップで購入する膣内ケアジェルという選択肢|HRT中の乾燥対策
「全身」はHRTに、「局所」はフェムケアにまかせる発想
HRTで全身のホルモンバランスを整えつつ、膣内環境の潤いは専用ジェルで補う。この「役割分担」の考え方が、少しずつ広まりつつあります。
医療の現場でも、GSMのセルフケアとして膣保湿剤の使用が推奨されるケースが増えています。『みんなの家庭の医学』では、GSMの予防・軽症例のケアとしてフェムゾーンの保湿が効果的と紹介されています。
Dr.Diana インナーバランスジェルの特徴
サロンで取り扱っているDr.Dianaのインナーバランスジェルは、HRT中の方にも使いやすい設計です。
独占特許成分:ツバメの巣発酵エキス
特許第6876217号。発酵技術でツバメの巣を低分子化し、人体に吸収されやすくした成分です。Dr.Diana提案書記載の社内試験データでは、皮膚表皮細胞の増殖効果がEGF(上皮成長因子)を上回る結果が示されています。抗炎症作用と免疫調節作用を持ち、デリケートな膣内環境にも穏やかに働きかけます。
乳酸+プレバイオティクスで弱酸性環境をサポート
善玉菌の増殖を促し、膣内をpH3.5〜4.5の弱酸性に保つ手助けをします。コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸・ダマスクバラ花水も配合。潤いと弾力を内側からケアします。
使い切りスティックで衛生的
1回ずつの個包装なので、衛生面の心配がありません。化粧ポーチに入るコンパクトさ。なめらかなフォルムで圧迫感なく挿入でき、就寝前にワンプッシュで完了。HRT中で体のバランスが揺らぎやすい時期だからこそ、衛生的に使えるのは安心材料です。
正直な話をすると、1箱¥11,000という価格を見たとき「高いな」と思いました。私も最初はそうだった。でもサロンのお客様で、HRT中に乾燥が気になってこのジェルを試した50代の方がこうおっしゃったんです。
「HRTでホットフラッシュは楽になったけど、あそこのカサつきだけはずっと残ってて。このジェルを使い始めて2週間くらいで、下着が当たるときの不快感が減った気がする」
※個人の感想です。効果を保証するものではありません。
1箱10本入りだから、週2〜3回使って約1ヶ月分。1日あたりに換算すると約370円。「カフェのコーヒー1杯分で膣の乾燥ケアができる」と考えたら、そこまで非現実的な金額でもないかもしれません。
主治医への相談、どう切り出す?
「聞きにくい」を解消するテンプレート
「HRT中にフェムケア用品を使っていいですか?」
たったこれだけの質問なのに、診察室で切り出すのって妙にハードルが高い。わかります、その気持ち。
サロンのお客様にも「先生に聞けなくて……」という方が多いので、こんなふうに伝えるのはどうですか、とお話ししています。
「先生、デリケートゾーンの乾燥が気になっていて、ホルモン成分が入っていない保湿ジェルを使いたいと思っているんですが、今のお薬と併用しても大丈夫でしょうか?」
ポイントは3つ。
①「ホルモン成分フリー」と伝えること。医師が気にするのは、HRTの処方と成分が重複・干渉しないかどうか。ホルモン不使用だとわかれば、判断もスムーズです。
②「保湿目的」と伝えること。「フェムケア」という言葉が通じにくい場合もあるので、「保湿ジェル」「膣内の乾燥ケア用ジェル」と具体的に。
③成分一覧を持参すると、なお良し。Dr.Dianaのインナーバランスジェルなら、商品ページに全成分が載っているので、スマホで見せるだけでも大丈夫です。
遠慮して聞かないまま、なんとなく不安を抱えて使い続けるより。一度すっきり確認したほうが、ずっと気持ちよくケアを続けられます。

40代に入ってフェムケアを知ったとき、最初は「こんなこと人に聞けない」と思っていました。でも知識を得てからは、自分の体にもっと関心を持てるようになった。HRTを受けている方ほど、体のことに意識的な方が多いと感じます。セルフケアの相談も、きっと主治医は歓迎してくれるはずです。
よくある質問
- HRTとフェムケアは「治療」と「日常ケア」で役割が違い、併用できる
- HRTは全身症状に有効だが、膣内の乾燥など局所症状は別のアプローチが必要な場合がある
- GSM(閉経関連尿路性器症候群)は閉経後女性の約50%に症状があり、セルフケアの重要性が認められている
- 併用の際はホルモンフリーのアイテムを選び、主治医に使用を伝えること
- 膣内ケアジェルは、HRT中の乾燥対策として局所に直接働きかける選択肢
- 「先生に聞けない」をなくすことが、安心してケアを続ける第一歩
HRTを始めたことは、自分の体と向き合う大きな一歩。その一歩をさらに確かなものにするために、フェムケアという「もうひとつの味方」を知っておいてほしい——そう思って、この記事を書きました。
どちらかだけじゃなく、どちらも味方につける。医療とセルフケア、両方の力を借りて、更年期をもっと穏やかに過ごしていけたら。
わからないことや不安があれば、主治医に相談するのが一番です。でもサロンでも、フェムケアについてはいつでもお話しできます。
参考情報
・日本女性医学学会 監修/編集『ホルモン補充療法ガイドライン2025年度版』(金原出版)
https://www.kanehara-shuppan.co.jp/books/detail.html?isbn=9784307301589
・日本産婦人科医会「更年期障害に対するホルモン補充療法(HRT)」
日本産婦人科医会ページ
・公益社団法人 女性の健康とメノポーズ協会「ホルモン補充療法(HRT)」
https://www.meno-sg.net/hormone/formulation/206/
・産婦人科クリニックさくら「GSM〜閉経関連泌尿生殖器症候群〜とは?」(Ohta et al., 2020 引用)
https://www.cl-sacra.com/archives/11659
・特許第6876217号(ツバメの巣発酵エキス)発明者:二村芳弘
・ツバメの巣発酵エキスの皮膚表皮細胞増殖試験データ:Dr.Diana インナーバランスジェル提案書(社内試験データ)
JIYU-肌愈(ジユ)
〒816-0802 福岡県春日市春日原北町2丁目20-1
春日駅 徒歩2分|完全個室|女性専用
営業時間:10:00〜20:00(最終受付19:00)
HRT中でも安心のホルモンフリー処方
Dr.Diana インナーバランスジェル 2.8ml×10本 ¥11,000(税込)
特許成分ツバメの巣発酵エキス配合|使い切り個包装|日本製
オンラインショップで購入する サロンで相談・お試しする(WEB予約)商品やケアのご質問はメールでも
info@jiyu-salon.com

HRTを受けているお客様から「ホットフラッシュは落ち着いたのに、あそこの乾燥だけ残ってる」と相談されることが本当に多くて。全身のホルモンバランスは整っても、膣内環境は別のケアが必要なんだと実感しています。